変革期到来!?中国仮想通貨ファンドが日本版ステーブルコイン発行へ

中央機関が価格を一定に保つ事で、相場の良し悪しに左右されず、一定の価値を担保し続ける仮想通貨、ステーブルコイン。

既に三菱UFJ銀行が「MUFGコイン」の発行準備を進めるなど、国内でも徐々にその認知度が高まりつつある同通貨だが、なんとこの度、中国系ファンドが日本円に対応した新銘柄を発行するというのだ。

これからの主流?新型ステーブルコインの全貌とは

上述の通り今回、中国の香港に拠点を構えるブロックチェーンファンドの「Grandshores Technology Group(グランドショアーズ・テクノロジー・グループ)が、約100億元(約1600億円)の大金を注ぎ込み、「日本円」を基軸としたステーブルコインを発行する。

注目すべきは、今回の出資に中国内で指折りの大口投資家が絡んでいる事で、これにより非常にスケールが大きいプロジェクトである事が期待できる。

肝心の通貨のイメージとしては、競合先である米ウィンクルボス兄弟が運営するファンド「Gemini(ジェミニ)」が発行に乗り出しているステーブルコインに近いとされている。

通貨価値が安定する特性が評判を呼び、広範囲で普及の影を見せつつある同通貨が国内で実現する事となれば、これは日本初の快挙となる。

まさに時代の変わり目を予感させる現在に際し、開発元企業の会長であるYongjie Yao(ヨンジ・ヤオ)氏は、

「我々が発行するステーブルコインの根幹技術であるブロックチェーンは、今後3~5年で確実な普及を見せるはずだ。同技術は、次なるステップに移行中である。」

と、技術ベースでの時代変遷を示唆するコメントを寄せている。

原典:$1.5 Billion Blockchain Fund Founders to Finance Yen-Pegged Cryptocurrency

ここまでの内容と考察

中国の仮想通貨企業が、日本円を基軸とする新たなステーブルコインの発行に向けて準備を進めているという、今回のニュース。

価格が安定しやすくなり、リスク軽減の面等からも投資家の賛同を集めやすいと話題の同通貨ですが、仮想通貨本来の価値(=非中央集権性)を失っているのではないかという世間の声も挙がっています。

現に過去には、ステーブルコインの代表格である「Tether(テザー)」が、強烈に批判されるという一幕もありました。

賛否両論、意見は分かれるところですが、こればかりは実際に市場で使用され始めない事に、通貨が持つ将来可能性等の検証ができません。

果たして日本版ステーブルコインは本当に実現するのか。市場で支持されるのか。

世間の反応含め、今後の仮想通貨業界全体の動向から目が離せません!